さて、この度仕事で移動が決定してしまいました。
 勤続18年もうすぐ19年目である。
 先輩から教わって支えられて、それを他の人に教えて教えた人は去って、教えて教えた人は去って、教えて教えた人は去ってといったことの繰り返しだったのですが、まさか自分が会社命令で移動することになろうとは。
 話が出たのは先週。決定したのは先日。


 後任への引継ぎをする時間もなく、教えていたのは社会人1年生。かろうじて残っていた中堅が何人かいるけれど仕事がないので、仕事のあるところへだされるから最低限の人間しか残らない。
ほぼ任せられる人は下に一人しかおらず、別の仕事にでていったりと中途半端な人材しか残っていないから、せめてその人たちに引き継いでからと考えていたがそれもこうなってはかなわない。
ちなみに移動の理由は、出先が残業過多なので上に意見をいえる人がほしいからということであった。
しかし、仕事のプレゼンを受けてみると個人でどうにかできる話ではないということを、移動を指示した上司とも合意した、けれど変わらなかった。
また、他業務で人をほしいと言われたが、仕事が無いので一日遊んでいるという部署の人は、募集先が残業過多な場所なので断ったのだという。
そのお鉢が回り回ってきたそうだ。


19年も関わっていれば、それなりにいろいろなことをしなければならなくなっていた。
人のスケジュールも引いたし、メインの仕事をしながら人の教育をして、社内の仕事もこなして、経費削減で残業をしてはいけないというので昼休みというのを考えないようにしてその時間に仕事をした。
ダイエットにもなるとお昼はとらないようにしていたが、+2食抜いてやっと体重が減ると言うことを実感できた。
それでもやりたいと思っていたことに回す時間が無かった。


後を引かないのかと言われれば、後引きまくりである。
おまえがいれば大丈夫でしょうといってくれた人に、ここを皆で護りますといってからまだ三ヶ月くらいだ。
後輩に引き継ぎたいこともまだまだあったが、それもできない。


資格が必要になった仕事なので、その資格をまだとれていない私も悪いのだけれど、いつかはくると思っていたが、こうもあっさりと放りだされるとは思っていなかった。
自分の仕事が会社から見れば引継ぎもいらないと判断される程度のことだったのかとか、長年の職場を離れるという喪失感みたいなのを感じているようだ。
自分にこう感じる気持ちがあることに気づいて初めて、やっぱり自分なりにではあるが一生懸命に仕事をしてこれたのだなということだけは、確信できた。


来週は、お世話になった客先へ挨拶回りにいかないとなあ。
お酒を飲んでもすっきりできなかったが、ここに文章として書いてみると少しはすっきりできた。
考えをまとめるのにも、文章にするというのは良いのかもしれない。